【第10回】専門家に頼むべき?自分でできる?

不動産と像族の専門家による相続に関する記事 ホーム

相続手続きの進め方と費用感

相続手続きは、戸籍の取り寄せから名義変更、場合によっては税金の申告まで、やることがたくさんあります。
「全部自分でやらなきゃいけないの?」「専門家に頼むと高いのでは…?」と不安に思う方も多いはずです。

今回は、どこまで自分でできるのか?
専門家に依頼するべきポイントと費用の目安を、分かりやすくご紹介します。

1. 相続手続きの「全体の流れ」をおさらい

まずは、相続の一般的な流れを簡単に振り返ってみましょう。

  1. 死亡届の提出
  2. 戸籍収集・相続人の確定
  3. 遺言書の有無確認
  4. 相続財産の調査
  5. 遺産分割協議
  6. 名義変更・解約手続き
  7. 相続税の申告(必要な場合)

これらすべてを自分で進めることも可能ですが、慣れていないと時間がかかったり、書類のミスでやり直しになることもあります。

2. 専門家に頼んだほうがいいケース

以下のようなケースでは、専門家に頼むと安心です。

  • 相続人が多くて、連絡や協議が大変
  • 不動産や株など、複雑な財産がある
  • 相続税の申告が必要そう
  • 戸籍の収集や書類の作成が不安
  • 遺産を巡ってトラブルになりそう

また、手続きを急いで進めたい場合や、高齢のご家族が手続きを担当する場合も、専門家のサポートが有効です。

3. どんな専門家がいるの?

相続に関わる代表的な専門家はこちらです。

専門家主なサポート内容
司法書士不動産の相続登記、戸籍の収集、名義変更手続き
税理士相続税の計算・申告、節税アドバイス
弁護士相続人間のトラブル対応、調停・訴訟の代理
行政書士遺産分割協議書の作成、銀行手続きの補助

手続きの内容に応じて、必要な専門家を使い分けることがポイントです。

4. 費用の目安はどれくらい?

相続の専門家に依頼する場合の費用の一例は以下のとおりです。

  • 司法書士(相続登記):5〜15万円前後
  • 税理士(相続税申告):財産総額に応じて20〜50万円程度
  • 弁護士(相続トラブル):初回相談5,000円〜1万円、調停・訴訟になると着手金+成功報酬が必要
  • 行政書士(協議書作成等):5〜15万円前後

※地域や内容によって差があります。

5. 自分でやるときの注意点

相続手続きを自力で行う場合、以下のことに注意しましょう。

  • 書類の不備や押印漏れに気をつける
  • 戸籍は出生から死亡までの「全て」を用意
  • 遺産分割協議書には相続人全員の署名・実印・印鑑証明書が必要
  • 相続税申告には財産評価の正確さが求められる(特に不動産や株式)

少しでも不安がある場合は、「ここだけ専門家に頼む」という使い方もできるかもしれませんので、その専門家に相談してみましょう。

6. 「丸ごと代行サービス」もある

最近では、相続に関わる一連の手続きをすべて代行してくれるパック型のサービスも増えています。
たとえば、

  • 戸籍の収集
  • 相続人調査
  • 財産目録作成
  • 協議書作成
  • 名義変更や登記申請

などをまとめて依頼できるプランもあり、5万〜15万円程度で対応してくれることもあります。

まとめ

相続手続きは、時間と手間がかかる分野です。
自分でできることも多いですが、

  • 不安があるところは専門家に頼る
  • 事前に費用感を確認する
  • トラブルになりそうな場合は早めに相談する

これが後悔しない進め方です。


これで相続手続きブログシリーズは一区切りです。
全10回、お読みいただきありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました